若い頃から“お腹が弱い”あなたへ

こんにちは。薬剤師の私自身、実は若い頃から「お腹の弱さ」に悩んできました。
とくに夏になると、下痢や腹痛が頻繁に起こるんです。暑さで食欲が落ち、つい冷たい飲み物やアイスに手が伸びがちですが、それが原因で翌朝トイレに直行…なんてこともしばしば。
通勤中や外出先での腹痛は、日常生活に大きなストレスになります。そこで今回は、薬剤師としての視点から「夏にお腹を壊しやすい理由」と「日常生活でできるセルフケア4選」をお伝えします。
なぜ夏に下痢をしやすくなるのか?
下痢の原因には、ウイルス性や食中毒などさまざまなものがありますが、慢性的にお腹が弱い人の多くは、「冷え」と「自律神経の乱れ」が大きく関係しています。
● 内臓の冷え
冷たい飲み物、エアコンの効いた室内、薄着による腹部の冷え…。体表は暑くても、内臓は想像以上に冷えています。これが腸の過剰な運動を引き起こし、下痢の原因になることがあります。
● 自律神経の乱れ
夏場は気温や湿度の変化に加え、睡眠の質も落ちやすく、自律神経が乱れやすくなります。腸は「第2の脳」とも呼ばれるほど、自律神経の影響を受けやすいため、ストレスや生活リズムの乱れで症状が出やすくなるのです。
薬剤師がすすめる!下痢体質さんへのセルフケア4選

ここからは、薬剤師目線で「お腹が弱い方が日常でできる対策」を4つご紹介します。私自身も実践して、夏の腹痛がかなり減りました。
① 冷たい飲み物を控える
氷たっぷりのドリンクやアイスは、胃腸に直接ダメージを与えます。冷たいものが欲しいときは「氷なし・常温の飲み物」に変えるだけでも効果大。どうしても冷たいものを摂るときは、温かいお茶などで体をフォローしましょう。
② 薄手の腹巻きやインナーを活用
冷房の効いた電車やオフィスでは、気づかないうちにお腹が冷えています。薄手の腹巻きやインナーを使うことで、内臓を冷やさず守ることができます。最近は見えにくいデザインのものも多く、夏でも使いやすいですよ。
③ 発酵食品と食物繊維を意識
腸内環境を整えるために、ヨーグルト・味噌・納豆などの発酵食品を意識的に取り入れましょう。水溶性食物繊維(野菜、果物、海藻など)も一緒に摂ると、善玉菌が元気になります。※ただし摂りすぎはお腹に負担になるのでバランスが大切です。
④ 整腸剤や漢方の活用も検討
日常の工夫で改善が見られない場合、整腸剤(ビオフェルミンや新ビオフェルミンSなど)を試すのも手。体質によっては、漢方薬(例:桂枝加芍薬湯、半夏瀉心湯など)が合う方もいます。市販薬であっても、薬剤師に相談しながら使うと安心です。
まとめ|できることから始めてみよう
夏の下痢は、「体質だから仕方ない」とあきらめる前に、日常生活でできることがたくさんあります。冷えや自律神経の乱れを意識して、自分の体と向き合うことが、快適な夏の第一歩になります。
まずは冷たい飲み物を一つ減らすところからでもOK。小さな工夫が、大きな変化につながりますよ。
次回予告|「腸活」って何をすればいいの?
次回は「腸活」についてさらに深掘りします。腸内環境を整える食材や習慣、サプリの活用法など、薬剤師目線でお届けします。お楽しみに!
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